北海道知事賞
排水性・水密性・強度等を向上させた屋根材(意匠登録第1664691号)
【北海道発明協会】
北原 俊雄 |
株式会社アサヒ金物 代表取締役会長 |
本意匠は、主に大規模畜舎などに適した屋根材であり、従来の丸波が課題としていた①水密性、②強度、③排水性を改善し、また、④適度の柔軟性を維持し用途を拡大する一方、⑤裏張材併用で耐久性と家畜熱中症予防等にも寄与するものである。
現在の農畜産施設は大型化しており、屋根の長さが20〜26mに及ぶものもあるが、従来の丸波(図2)は、山高9mmの連続山で溝の幅が狭く、降水量が多いと漏水しやすい課題があった。本意匠(図1)では、山高を20mm、溝の幅を75mmにしたことで強度と排水性に優れた構造とした。適度な柔軟性を維持しており、汎用的農業施設(D型ハウス)にも適用することができる。また、裏張り材を併用することで耐久性と遮熱性を向上でき、明かり取り用のポリカーボネート製屋根材との接続が可能であるため、省エネ効果も有している。さらに、釘を打つ箇所が明確であり、施工性も高い。
本意匠により、水密性・排水性が良好で裏張り施工が可能であり、施工性も高い屋根材を提供できるため、畜産飼育環境の改善に貢献している。また、家畜の熱中症予防や板金職人の減少による人手不足対策にも寄与することができる。
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