日本弁理士会会長賞
エゾヤマザクラの果実から分離した酵母(特許第5218904号)
【北海道発明協会】
山内 宏昭 |
株式会社山忠ホールディングス 製粉事業部 顧問(研究所長) |
実 施 功 績 賞
長谷山 彰 |
国立大学法人北海道国立大学機構 理事長 |
久間 和生 |
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 理事長 |
本発明は、十勝地域に自生するエゾヤマザクラのサクランボから分離した野生酵母の培養菌体を用いてパン生地を膨張させることを特徴とするパン類の製造方法、及びそれにより製造されたパン類に関するものである。
本発明では、自然界から分離した野生酵母(Saccharomyces cerevisiae NITE P-487)の培養菌体について、強いマルトース発酵性に加え、糖無添加の無糖生地から30%糖添加の高糖生地までに対し高い生地発酵力を有することを見出した。この培養菌体を種々のパンに利用することで、高品質で良好な風味(フルーティーな香り)を備える特徴的なパン類の製造を可能にした。また、この酵母は乾燥耐性も有しているため、少量のパン製造で使いやすい乾燥酵母として使用でき、日本甜菜製糖株式会社から製パン用ドライイーストとして製造・販売されている。
本発明により、パンの原料を全て十勝地域から供給することが可能になり、差別化を図ったオール十勝の商品提供を通じ、地域産業の振興に大きく貢献している。
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