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令和6年度東北地方発明表彰

文部科学大臣賞

アモルファス軟磁性合金粉末(特許第6123336号)

[青森県発明協会]

大高 啓義

エプソンアトミックス株式会社 粉末第一製造部 粉末製造技術課

実 施 功 績 賞

小川 恭範

セイコーエプソン株式会社 代表取締役社長

大塚 勇

エプソンアトミックス株式会社 代表取締役社長

 本発明は、Feを主成分としたアモルファス軟磁性合金粉末に関し、その保磁力・平均粒径・タップ密度の最適化により、当該合金粉末を成形した磁心を有する磁性素子において、高飽和磁束密度と低鉄損(低ヒステリシス損・渦電流損)を両立させるものである。
 本発明は、Feを主成分とし、Si、B、Cr、Cを含んだアモルファス軟磁性合金粉末であり、保磁力を0.1[Oe]以上、1[Oe]以下の低保磁力に設定してヒステリシス損を抑制し、平均粒径を5μm以上、20μm以下に設定して渦電流損を抑制している。さらに、磁心成形時の充填性を考慮して飽和磁束密度を高く保ち、合金粉末の製造安定性が確保できるようにタップ密度を3.8g/cm3以上、4.8g/cm3以下に調整し、これらにより、高飽和磁束密度・低鉄損を両立した。
 本発明を用いた磁性素子は、電子機器の低消費電力化、電気回路の小型・薄型化を実現し、携帯電話・電気自動車等の高周波化・大電流化制御が必要な高機能電子機器の必須部品となり、環境負荷低減にも貢献している。

本発明のアモルファス軟磁性合金粉末を製造する高速回転水流アトマイズ法のイメージ図

本発明のアモルファス軟磁性合金粉末を製造する
高速回転水流アトマイズ法のイメージ図

本発明のアモルファス軟磁性合金粉末の拡大写真

本発明のアモルファス軟磁性合金粉末の拡大写真


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