日本弁理士会会長賞

落石衝撃分散補強型防護網支柱（実用新案登録第3222949号）

【高知県発明協会】

桶谷　憲一	株式会社四国ネット　技術部　顧問
伊藤　雄二	株式会社四国ネット　代表取締役社長

　本考案は、斜面に設置するポケット式落石防護網において、落石防護網を支持し開口部を確保するため、斜面に所定の間隔で立設する支柱に関するものである。
　本考案の支柱は、斜面に定着する基礎部、基礎部に固定し斜面の上下方向に回動自在に結合するヒンジ部、ヒンジ部から上方に延設される柱部、柱部の斜面上方の側面に結合し、柱部と別体で柱部長手方向に線状の頂部を有し山形状を形成する衝撃方向分散部、支柱上部に設ける斜面上方からの吊りロープを連結する吊りロープ連結部、及び支柱上部に他の支柱と繋ぐ上段横ロープの連結部を備えており、落石の直撃を受けても衝撃を緩和できる構造とした。
　本考案により、支柱の設置間隔が広がり、落石が支柱に直撃する確率が低下するため、維持・補修等のランニングコスト削減に繋がった。また、従来技術に比べ支柱の設置数が少なくなることで、立木の伐採面積を縮減でき、環境保全にも寄与している。

施工実施例

コンクリート重錘直撃性能実験