日本弁理士会会長賞
ニッケル水素電池用の圧力調整弁(特許第7407335号)
【茨城県発明協会】
佐久間 勝好 |
NOK株式会社 樹脂・ウレタン事業部 設計部 AI設計課 専門主事補 |
新地 祐晟 |
NOK株式会社 精密・Oリング事業部 開発企画部 量産設計一課 |
実 施 功 績 賞
鶴 正雄 |
NOK株式会社 代表取締役 社長執行役員 グループCEO |
本発明は、ハイブリッド車に搭載されるニッケル水素電池において、過放電・過充電により発生するガス等を排出し、電池内圧力を調整する圧力調整弁に関するものである。
従来の圧力調整弁はゴムとビードの弁で構成され、ゴムの圧縮で発生する荷重で開弁性能を確保する構造であるが、ゴムの厚さに起因する圧縮の状態により荷重が変動しやすく、開弁性能のばらつきが大きい課題があった。
本発明では、弁の蓋にピンを付与し、弁部に溝を付与する構成(図1)とした。ピンによりゴムを加圧しゴムを薄くすることで圧縮の変動による荷重への影響を低減することができ、溝の付与によりゴムの加圧で生じる開弁圧の上昇を防ぐことが可能になり、排出性能の維持と開弁性能のばらつき低減を両立した。
本発明は、ハイブリッド車用ニッケル水素電池の圧力弁に採用され、開弁圧のばらつき低減による電池構造の簡易化と電池の軽量化により、自動車の性能向上に貢献している。
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