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令和6年度北海道地方発明表彰

帯広市長賞

連続した乳牛の蹄を適切に消毒する消毒装置(特許第7108293号)

【北海道発明協会】

内海 洋

株式会社アクト 代表取締役


 本発明は、牛などの家畜(有蹄動物)が発症する蹄病対策として使用される蹄の消毒技術に関するものである。
 従来技術に、消毒液を貯めた槽で足浴を行い消毒するものや、洗浄通路の壁側のノズルから下方に消毒液を噴霧し消毒するものがあるが、一定数の乳牛が通過するたびに槽内の消毒液を取り換える必要があり、蹄病の生じやすい蹄底や趾間に消毒液がかかりづらい課題があった。
 本発明では、通路や搾乳ロボットに設置したセンサーにより、消毒液が搾乳通路に設けた趾間、蹄底、副蹄用の各ノズルから乳牛の足に自動で噴霧される。趾間用ノズルは、蹄病が多く発症する後足の蹄の後方から消毒液を噴霧することで、消毒液の一部が趾間の後方から前方へ抜けていき、趾間を消毒することが特徴である。また、ノズル全体をカバーで覆うことで寒冷地でのノズル凍結を防止するとともに、配管内に熱線を設置し、環境温度−30℃でも稼働可能にした。
 本発明により、連続した多頭の消毒ができ、かつ蹄病が生じやすい部位を消毒する技術を提供可能になった。また、蹄病の抑制による乳量や受胎率の低下を防ぐことに寄与している。

趾間ノズルからの噴霧時 側面図

趾間ノズルからの噴霧時 側面図

搾乳通路

搾乳通路


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