中小企業庁長官賞
化合物ウェーハ検査用X線トポグラフィ装置(特許第5838114号)
【発明協会(東京)】
表 和彦 |
株式会社リガク X線研究所長 |
上ヱ地 義徳 |
株式会社リガク プロダクト本部 XRD 専用機プロダクトインテグレーショングループ |
松尾 隆二 |
株式会社リガク プロダクト本部 SBU粉末解析グループ 主任技師 |
菊池 哲夫 |
株式会社リガク プロダクト本部 |
実 施 功 績 賞
川上 潤 |
株式会社リガク 代表取締役社長 |
本発明は、X線トポグラフに関するものであり、電力変換ロスの大幅な削減と高効率化が可能なSiCやGaN等を用いた化合物ウェーハについて、ウェーハ全面の結晶欠陥を非破壊で測定して得た画像により、欠陥の位置や種類を高感度、高速に特定することができる。
本発明では、所定の特性X線を含むX線を微小焦点より放射するX線源と、所定の特性X線に対応する傾斜格子面間隔の多層膜ミラーを含むとともに、多層膜ミラーが反射するX線をウェーハ試料へ入射させる光学系と、試料より発生する回折X線を検出するX線検出器とを備え、反射及び透過のトポグラフ像を得る。多層膜ミラーは、微小焦点から遠ざかるほど格子間が大きくなる傾斜格子面間隔であり、断面が放物線となる複数の湾曲反射面を有し共通の焦点にX線源の微小焦点が配置されている。これにより、単色化・平行化され、所定の特性X線の扇形ビームが形成されてウェーハ試料へ入射する。
本発明により、化合物ウェーハを高感度かつ広い範囲でスキャンできるようになり、インラインでのX線反射、透過の高スループット化(1枚数時間から数分に高速化)を実現し、パワーデバイスの研究や品質管理に大きく貢献している。
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