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令和6年度中国地方発明表彰

文部科学大臣賞

高靭性・高切削性新冷間ダイス鋼(特許第5672466号)

【島根県発明協会】

森下 佳奈

株式会社プロテリアル 安来工場 加工部
新素材グループ IMP技術 技師

伊達 正芳

元 株式会社プロテリアル 中日本支社
特殊鋼営業部 主任技師

菅野 隆一朗

元 日立金属株式会社 冶金研究所 工具鋼グループ 研究員

井上 謙一

元 日立金属株式会社 金属材料事業本部
特殊鋼統括部 AMソリューションセンター長

実 施 功 績 賞

Sean M. Stack

株式会社プロテリアル 代表取締役 会長執行役員 兼 社長執行役員 CEO


 本発明は、工具材料、特に家電、携帯電話や自動車関連部品を成形する冷間金型材料に適した冷間ダイス鋼に関するものである。
 調質硬さを向上した上で、さらに被削性を低下させる未固溶炭化物を多く形成した場合でも、調質後の被削性が切削温度に依存せず良好な冷間ダイス鋼を実現した。60HRC以上の調質硬さが得られることに加えて、切削工具の摩耗を抑制するために、高融点酸化物であるAlと高延性介在物であるMnSの複合潤滑保護皮膜(ベラーグ)が切削工具の表面に形成されるように、鋼素材を成分設計している。
 本発明により、調質後の被削性を飛躍的に向上させることができる。また、冷間ダイス鋼の調質硬さや、各種機能に応じ未固溶炭化物量を自由に選択することが可能となり、特にプリハードン冷間ダイス鋼の実用化に有効である。

本発明(左)および比較例の冷間ダイス鋼の切削加工に用いた切削工具の一例を示したデジタルマイクロスコープ写真

本発明(左)および比較例の冷間ダイス
鋼の切削加工に用いた切削工具の一例を
示したデジタルマイクロスコープ写真

本発明の冷間ダイス鋼で作製した金型の一例

本発明の冷間ダイス鋼で作製した金型の一例


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