文部科学大臣賞
ナノ相分離構造エポキシ樹脂を用いたCFRP(特許第5747762号)
【愛媛県発明協会】
藤原 隆行 |
東レ株式会社 プリプレグ技術部 主席部員 |
坂口 真実 |
元 東レ株式会社 複合材料研究所 |
三角 潤 |
元 東レ株式会社 複合材料研究所 |
吉岡 健一 |
東レ株式会社 複合材料研究所 所長 |
実 施 功 績 賞
大矢 光雄 |
東レ株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、優れた静的強度特性と耐衝撃性を併せ持つ繊維強化複合材料(FRP)のマトリックス樹脂として好適に用いることが可能なエポキシ樹脂組成物に関するものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化反応にともなう「反応誘起型相分離」によって、含まれるエポキシ樹脂成分同士がナノ相分離構造を形成する(図1)。弾性率に優れるエポキシ樹脂成分同士で、高靭性を発現する微細な相分離構造を形成することにより、従来技術と比較してさらに弾性率に優れながら靭性を両立することが可能となった。
本発明に関するFRPは、強化繊維に炭素繊維を用いたCFRPとして、優れた静的強度特性と耐衝撃性の両方が求められる釣竿やゴルフシャフトなどのスポーツ用途において特に広く採用されており、力学特性向上による製品の軽量化に貢献している(図2)。
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