発明協会会長賞
金属−炭化珪素質複合体及びその製造方法(特許第6595740号)
【福岡県発明協会】
後藤 大助 |
デンカ株式会社 大牟田工場 第三製造部 ヒートシンク課 課長 |
太田 寛朗 |
デンカ株式会社 大牟田工場 第三製造部 ヒートシンク課 技術係 係長 |
実 施 功 績 賞
今井 俊夫 |
デンカ株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、セラミックス基板やICパッケージ等の半導体部品に使用されるヒートシンク等の放熱体として好適な金属―炭化珪素質複合体及びその製造方法である。
本発明では、金属−炭化珪素質複合体について、両主面をアルミニウムまたはマグネシウムのいずれか1つ以上を主成分とする金属を含む表面層で被覆し、金属−炭化珪素質複合体内部に含まれる粒径300μm以上の炭化珪素粒子を5体積%以下としたことで、面出し加工時に粗大粒子の欠落で生じる表面凹凸を低減させ、表裏金属層の厚み差を低減させることができた。
本発明の金属―炭化珪素質複合体は、ヒートサイクル試験時の反り変化量が小さく信頼性が高いため、セラミックス基板やICパッケージ等のヒートシンク等の放熱体として使用した際に熱応力の差が生じ難く、回路間クラック発生及び回路剥離の抑制が可能となった。本発明により、パワーモジュールの信頼性が向上し、鉄道車両等のモーターを使用する設備の省エネルギー化につながった。
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