本発明は、車両に搭載される制振システムに、制振を行う通常モードとは別に故障診断モードを設け、制振システムを車両内部に搭載したまま故障の有無を判別できるようにしたことが特徴です。
　具体的には、制振システムに内蔵されたリニアアクチュエータを制振システムが持つ共振周波数で強制加振し、故障の判断材料となる振動振幅信号を拡大することによって、車両から取外すことなく高い精度で制振システムの故障診断が行えます。

　制振システムが持つ共振周波数で強制加振した際、個体差や環境条件の変化によって、共振振動の振幅が安定するまでの時間が異なってしまうため、故障診断を開始できるまでの時間が定められないという問題がありました。
　そこで、故障診断モードに共振振動の振幅が安定したかどうかを判別する処理を加えることによって、個体差や環境条件の変化に左右されることなく、短時間で安定的な故障診断を実現することができました。

　この度は、この様な栄えある賞を受賞できました事、大変驚いています。
　弊社の経営理念である「一歩先を行く技術」を念頭に、お客様の心に響く製品を届けるために技術開発に取り組み、こうしてお客様に喜んでいただける製品を世の中に送り出すことが出来ました。この成果に対しこの様な素晴らしい賞をいただきましたことを大変嬉しく思っております。
　受賞に当たり、ご協力をいただきました皆様へ、深く感謝し、御礼申し上げます。