特許庁長官賞
省エネルギー型真空冷却機(特許第6043644号)
【香川県発明協会】
多田 聖司 |
株式会社サムソン 生産本部 生産技術部 部長 |
明尾 伸基 |
株式会社サムソン 技術本部 開発部 開発第2チーム サブマネージャー |
実 施 功 績 賞
吉岡 龍示 |
株式会社サムソン 代表取締役社長 |
本発明は、加熱調理した食品を冷却する真空冷却機において、低コストで急速に冷却を行い、省スペースにも寄与できる装置を提供できるようにしたものである。
真空冷却機では、処理槽内を一様に減圧して沸点を下げ、被冷却物に含まれる水分が蒸発して気化熱を奪うことで冷却が行われ、被冷却物から発生した水蒸気を含む気体を通す熱交換器で、冷水タンクと一体化し、かつ気体を上下流で二段に振り分けて水蒸気を確実に凝縮から分離までできる技術を開発した。後段に備わる真空発生装置は、ほぼドライ化して体積を減少した気体を吸引できるため、小さな動力において短い時間で減圧が行え、真空到達性能も高く発揮できる。冷水タンクと一体化したコンパクトな熱交換器では、設置面積の縮小並びに設備コストの低減(別置きタンク不要)も図れるものとなった。
本発明を適用した製品は、1バッチあたり60〜240kgの食品を90℃から8℃まで20分以内で急速に冷却を行い、冷却運転に要するランニングコストは従来機より82%削減(120型機の比較)でき、安全な食品の提供と、高い省エネルギー性に貢献できるものである。
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