発明協会会長賞
真空ポンプ高温均熱化構造(特許第5793004号)
【神奈川県発明協会】
長山 真己 |
株式会社荏原製作所 精密・電子事業カンパニー 精密機器事業部 精密機器技術部 HD技術課 |
百濟 壮一 |
元 株式会社荏原製作所 精密・電子事業カンパニー 精密機器事業部 |
実 施 功 績 賞
浅見 正男 |
株式会社荏原製作所 代表執行役社長 |
本発明は、半導体・液晶等の製造工程に用いられるドライ真空ポンプにおいて、ポンプ運転に伴い発生する排気ガス圧縮熱により、ポンプ室全体を高温均熱化し、ポンプ室内部への固形物析出を抑えるポンプ構造に関するものである。
本発明では、ポンプケーシング内に複数の伝熱材を挿入すると共に、排気側ポンプ室〜排気側サイドパネル間に中間室・仕切板・戻り穴を設けることで、ガス圧縮により常に高温状態である排気口付近の熱をポンプ室全体に移動させ、均熱化を図っている。更に、吸気側ポンプ室をケーシングで覆い、吸気側サイドパネルとの間に空間を設けることで、冷却されているサイドパネル側への熱の移動を抑え、ポンプ室の高温化を図っている。
本発明により、高価なヒータを使うことなく、ポンプ室の高温均熱化が可能となる。これにより、ポンプ室内部への固形物析出を抑え、ポンプの長期安定稼働を実現すると共に、消費電力の削減にも寄与する。
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