発明協会会長賞
割れなし結露なし異材質を組合せた複層窓(特許第5608235号)
【北海道発明協会】
鬼頭 知彰 |
北海道旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 車両部 副部長 |
鎌鹿 智教 |
東邦シートフレーム株式会社 ポリカ事業推進部長 |
下川 洋治 |
東邦シートフレーム株式会社 代表取締役社長 |
稲垣 進 |
元 東邦シートフレーム株式会社 部長 |
柿沼 博彦 |
元 北海道旅客鉄道株式会社 取締役副社長 |
佐藤 巌 |
札幌交通機械株式会社 顧問 |
実 施 功 績 賞
島田 修 |
北海道旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 |
本発明は、ガラスからなる窓板と、ポリカーボネートからなる窓板という異なる材質の窓板で構成され、砂利等の衝撃による窓ガラス破損防止と結露のない車窓の提供を実現する「複層窓構造」である。
この複層窓構造は、窓ガラス破損事故(トンネル内で跳ね上がった砂利が窓に衝撃、窓ガラスが破損した。)を契機として研究を開始した。異なる材質で複層窓を構成するには、熱膨張率の違いによる弊害を克服することが必須である。研究当初は、両窓を接続するシール材の接着面がこの熱膨張差により剥がれ、複層窓構造内に水分が侵入、結露が発生したが、これを解決する両窓板の大きさ、及びシール材の配置方法を構築した。
北海道の厳しい環境に耐え得る複層窓構造を構築したことが評価され、海外の鉄道車両に本複層窓構造の採用が決まり、輸出を開始した。また、NC旋盤等の機械窓にも本構造が用いられるなど、複数分野での活用が拡大しつつある。
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