【平成30年度北海道地方発明表彰】
発明協会会長賞
発明のポイントをお教えください
バルブの操作方法としては従来、ハンドルを回して行うことが一般的であり、そのハンドルの回転数が多ければ「手間のかかる煩わしさ」もありました。ハンドル回転数を減らすには、ヘリコイドねじが有効なことは知られていましたが、バルブ製品の場合は、ときに水圧や自重によりハンドルが勝手に回ってしまう恐れもあり、ハンドルの回転を固定する機構を、ねじ以外の操作部分に設けるのが一般的でした。本発明は、前述の良いとこ取りをして組み合わせたものです。ハンドルが勝手に回らないようにヘリコイドのねじを変形させ、さらに操作感を高い次元で実現させました。
苦労した点はどこでしょうか
効率を求めると、部品に無理がかかり耐久性に影響し、効率を犠牲にすれば、限られたスペースの中に納まらなくなります。またハンドルの操作は人間の手による操作であるため、いわゆる操作感というのは重要な感性評価項目となります。そういった操作感や効率と耐久性について、必要十分なレベルに高めるため、何度も試作と評価を繰返し、最適な設計を行いました。
受賞のご感想をお願いします
このたびは、栄えある発明協会会長賞をいただき、心よりお礼申し上げます。また本発明に関して、ご協力いただいた方々に感謝を申し上げます。寒冷地で必須となる水抜栓は、影の存在で日常あまり目の向けられてこない部分ではあります。また、バルブの操作する部分は従来あまり着目されてこなかった部分ですが、人間が操作を行うため直感として捉えやすく、需要としてはあるものと感じております。この受賞を機に、今後も更なる技術の向上に向け努めたいと思います。
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