日本弁理士会会長賞
咀嚼・嚥下困難者用加工食品とその製造方法(特許第5806482号)
[山形県発明協会]
斎藤 秀紀 |
株式会社ベスト 代表取締役 |
後藤 智佳子 |
株式会社ベスト 企画開発事業部 主任 |
本発明は、超高齢化社会が進展するなか、咀嚼機能や嚥下機能の低下した高齢者が増えており、軟らかく嚥下等が容易な加工食品の需要が年々高まっている。またこうした中、「食べる喜びと楽しみいつまでも誰にでも」の思いを形とする有効な食品製造方法である。
こうした咀嚼・嚥下機能の低下した高齢者が食物を摂取する場合、食品材料を細かく刻んだり、ミキサー等でペースト状にして対応しており、調理した食品の実際の外観形状とはかけ離れたものとなり、食べる者にとって食欲をそそる食品の性状とは言い難いものであった。本発明は、容易に食することができる咀嚼・嚥下困難者用加工を施しながら、見た目も実際の食品材料の調理品と極めて近似する外観形状を有する咀嚼・嚥下困難者用加工食品を簡易に製造できるようにした製造方法に関するものである。
本発明を持って平成23年に商品化された「まろやか食専科」は、自社ブランドの他、大手製薬会社、食品卸会社のPB商品として発売され、年間100万個を販売するに至っており、全国の病院・施設・在宅個人向けへと着実に販路を拡大し、今後は広く海外への市場展開を模索している。
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