特許庁長官賞
音によるジャム検知における性能向上技術(特許第5409857号)
[石川県発明協会]
海 貴之 |
株式会社PFU ドキュメントイメージビジネスユニット イメージプロダクト事業部 第一技術部 |
本江 雅信 |
株式会社PFU 先行技術開発統括部 先行技術開発部 |
実 施 功 績 賞
長谷川 清 |
株式会社PFU 代表取締役社長 |
本発明は、自動給紙機構を持つイメージスキャナにおける、原稿詰まり(以下、ジャム)を音で検知する機能において、高精度かつ高速な検知を実現する技術である。
従来のジャム検知機能は、複数あるジャムの要因(ステイプル綴じ、斜行など)や発生箇所毎にいくつものセンサが必要だった。そこで、要因に寄らずジャムに共通した“クシャ”という音に着目した。課題は、あらゆるジャムを検知できることと、通常動作(シワ紙、プラスチックカードなどの搬送音)で誤検知しないことの両立だった。イメージスキャナでは原稿を分離し搬送する機構が共通であり、搬送音が発生する箇所が大凡特定できることを発見した。本発明では、Signal/Noise比(ジャム音/誤検知音)が最大化できるマイク配置領域を規定した(図1)。
本発明により、搬送音からジャムを判定する解析処理や回路を大幅に簡素化することができ、ジャムの高速検知や中位機以下にも搭載可能なコスト/サイズを達成した。これにより、イメージスキャナ装置への「音によるジャム検知」機能の搭載を実現した(図2)。
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