ＣＴセンサとパノラマセンサを縦列に配置して、ＣＴセンサの上部にパノラマセンサを固定する取付ホルダを設けたことがポイントです。
パノラマ撮影時には、取付ホルダを取り出し、パノラマ撮影用センサをホルダに固定して、撮影をします。
ＣＴ撮影時には、パノラマセンサを取り外し、取付ホルダを収納して、撮影をします。
この発明により、パノラマ撮影とＣＴ撮影が１台でできる歯科用Ｘ線撮影装置を開発することができました。

先行技術調査として、ＣＴセンサとパノラマセンサの切替技術についての特許調査を行いました。
そして、いくつかの技術が他社の先行技術として出願、登録されていることが分かりました。
それらの先行技術を回避しながら装置への要求事項をすべて満たしていくために、あらゆる面から検討し、様々なアイデアを抽出し、その抽出したアイデアを実際に形にしていく点に苦労を感じました。
しかし、この過程を経て、当社独自の技術を確立させたことで、技術者としての責務を果たすことができたと実感しています。

この度、中小企業庁長官奨励賞受賞の栄誉を賜ったことに感謝申し上げます。
特許調査の結果を活かし、あきらめずに開発を続け、優れた点が多いこの発明にたどり着くことができたことが評価されたことを有難く思います。
また、開発当時、開発統括であり、陣頭指揮を執った現社長の中村や、技術顧問であり、基礎検討を進めた赤木とともに受賞できたことも嬉しく思います。
最後に、開発に携わった仲間に感謝し、この受賞を励みとして、今後の開発をリードしていきたいと思います。